まちづくり情報 6号 ページ1 |
【第2回まちづくり懇談会】 |
八丁目町内会―漠然とした計画に対する不安 まちづくりは確かに必要だ。この稲生町は本当に人通りが少なくなってしまった。人通りが少なくなれば照明なども節約したくなってしまう。しかし、他の町などを安易に真似て活性化を狙ってもうまくいくものではない。 以前に本計画の説明を受けたときには、町全体を作り変える計画という印象を受け、我々住民の意向をまったく無視した考えと捉え、八丁目では、当初この基本計画に反対であった。だが、今回は納得できた。 市は具体的な構想を持っていながら提示していないだけではないのか。活性化への希望はあっても一般市民が集まっただけの会合では実現可能な具体策など簡単に出てくるはずがない。 市商振連:現在、全国で112のTMOが立ち上がっているが、机上論だけで実働できず、実際の事業に結びつけることができないでいる事例がほとんどである。そこで、地域住民関係者が十分話し合い、合意を得て、事業計画が固まったときTMO構想により、具体的な策を考えていくべきだと考えている。 |
□五丁目町内会―合意形成に向けて 市街地活性化計画に協力する意思はあるが、具体的に何をすれば良いかわからない。具体策が決まれば、土地を提供する意思のある地権者もいる。 方向性としては、若い世代にも魅力のある町にしたいし、みんなが楽しくやっていけるような形になれば良いと思う。現存の空店舗に対して、固定資産税を一定期間軽減し、借り手の負担を軽くしたら、商店街の活性化に効果的なのではないかと思う。その他、空洞化対策として公的施設を持ってくる方法はあるだろうか? 次回はもっとたくさんの方に集まって頂き、さらにいろいろな意見が出てくるように地域の住民の合意形成へ向けて努力が必要と思う。 市商振連:基本計画にあっては、いわゆる「はこモノ」設置に直接市が関わることは期待できない。むしろ、地権者の合意形成によるまちづくりに対して、協力するというものである。 |
□七丁目町内会―合意後の進め方は? 十和田市は、転勤族が定年後に居を構えるケースが多く、ここは高齢者にとって住みやすい街らしい。高齢化社会の進む中でシルバー世代が安心して住める町としてまちづくりを考えていくのが良いと考える。そのためにも「便利」なまちづくりが重要だ。 七丁目西街区は地権者数が比較的少なく、また、それぞれ土地の利用をどのようにしていくか考えに苦慮しているのが現状と思う。 住民の合意へのまとめ役はどうやって選ぶのか?自分だけが先に立って一生懸命やるのは少々虚しいという気もする。 仮に地権者間でまちづくりへの合意ができたとしても、その先の進め方がわからない。具体的な計画を作り出すことは困難だし、また、資金もない。TMOが資金調達をやってくれるのか。 まちづくりとは、建物を作ることだけではないと思うが、市ではどのように考えているのか。 市商振連:基本計画にも書いてあるように、まちづくりはそこに住んでいる商業者・住民が皆リーダーである。 十和田市では商工会議所が事業主体となったTMOを立ち上げる方向に進んでいる。平成13年度はTMO計画策定事業を実施する。各街区のまちづくり計画に対して、その熟度に応じて専門的な分野での計画立案指導や資金調達方法などの支援をTMOが行う。 まちづくりとは商業施設を作ることだけでなく、住みやすい景観や街並みの住環境がバランス良く配置され、魅力的なまちにしていくことだ。 |
□六丁目町内会―計画進行は慎重に 六丁目は、松木屋・亀屋ゾーンにあり、人々が回遊できる場所として繁栄していた。これらに加えて、中央公民館、老健施設やパティオ、パサージュなどができれば良いと思う。 しかし、そのような施設建設の計画に近所が賛成するかどうか。また、事業資金の捻出も困難だ。また、土地提供だけの協力でも、税的優遇なしでは、メリットはない。やる気のある方が集まって六丁目近くで何かやってもらえるとありがたい。 アーケード建設時には十年もかかり、完成後が不安だったが、やはり、心配は的中した。 今後の補助金などの資金繰りのアドバイスをTMOがやってくれるにしても、結局は我々も投資をしなければならず、アーケードの返済が終わっていない現段階ではとてもつらいことである。 市商振連:まちづくりのための支援制度をうまく利用できるようにアドバイスしてくれるのがTMO。なによりも、まちづくりのためにそこに関わる人達の合意形成が得られることが重要な課題。六丁目は4つのブロックに分断されていることもあり、まちづくりへの意見調整には街区単位のほうが効果的かもしれない。 |